ジブンゴトにならなければ変えられない
始めに。
結花は、地域分散型の「持続可能なエネルギーへの転換」に賛成です。
子供たちに残す社会をどうすればいいのか・・・
私たちみんなで考えていきましょう。
世界には色んな国がありますよね…。
日本だけが世界じゃない。これからの子ども達には、世界に目を向けて
いってもらいたいものですが、
「世界にはこんな国もあるんだよ、日本の子ども達は恵まれているんだ
よ」
と、子どもたちにいくら言っても、実感として感じなければ分かりませ
ん。私はどうしたらそんなことを伝えられるのでしょう。
お金があれば、直ぐにでも子どもを海外留学させたいけれど、簡単には
いかないし。
原発事故もその良い例でした。
世界のメディアは、かなり深刻に報道していたし、私はそれが正しいと
感じていました。
でも、日本のテレビには、トンデモ大学教授・専門家が次々に出てきて
「問題ないですよ〜」「大丈夫ですよ〜」
と言っているのにビックリしてしまい…
「仮に自分の子どもが優秀だとしても、こんなトンデモ教授に教わるな
んてイヤだなあ!」
なんて思っちゃって。
あれだけの凄い事故が起こって、初期にどれくらいの被曝をしたのかさ
え全く明らかになっていないわけで、子ども達の健康に本当に影響が出
ないかどうか、数年では判断出来ません。
今まさに日本は「歴史の中にいる」のに、放射能はその存在を感じる事
が出来ないので、実感する事が難しいですね。
私たちに、今最も必要なのは、「感性」と「想像力」・・・・
だと私は思います。
放射能汚染とその影響について、これは私とあなたの子どもたちに降り
かかっている問題。まさに「ジブンゴト」なんですよ〜。
今度の参議院議員選挙もそう。
「どうせ変わらない」と思っているうちは、絶対に変わらないんですよ
ね。
「変えたい」!
自分だけでもやるぞ!
そう思う人が増えたら、世界は変わるかもしれませんね。
7月13日(土)。
国連で、1人の女の子が演説しました。
彼女はマララ・ユスフザイ、16歳。
娘とほぼ同い年ですが、精神年齢の高さはどうでしょう?
同じ地球上に生きているのに、こんな人生があるなんて、と思わされま
す。
是非、子育て中のお母さん・お父さん、子どもたち自身に、見てほしい
と思いますね。
『慈悲深く慈愛あまねきアッラーの御名において。
パン・ギムン国連事務総長、ブク・ジェレミック国連総会議長、ゴードン・ブラウン
国連世界教育特使、尊敬すべき大人の方々、そして私の大切な少年少女のみなさんへ、
アッサラーム・アライカム(あなたに平和あれ)。
今日、久しぶりにこうしてまたスピーチを行えてとても光栄です。このような尊敬す
べき人たちと共にこのような場にいるなんて、私の人生においても、とてもすばらし
い瞬間です。そして、今日、私が故ベナジル・ブット首相のショールを身にまとって
いることを名誉に思います。
どこからスピーチを始めたらいいでしょうか。みなさんが、私にどんなことを言って
ほしいのかはわかりません。しかしまずはじめに、我々すべてを平等に扱ってくれる
神に感謝します。そして、私の早い回復と新たな人生を祈ってくれたすべての人たち
に感謝します。
私は、みなさんが私に示してくれた愛の大きさに驚くばかりです。世界中から、温か
い言葉に満ちた手紙と贈り物をもらいました。それらすべてに感謝します。純真な言
葉で私を励ましてくれた子どもたちに感謝します。祈りで私を力づけてくれた大人た
ちに感謝します。私の傷を癒し、私に力を取り戻す手助けをしてくれたパキスタン、
イギリス、アラブ首長国連邦の病院の看護師、医師、そして職員の方々に感謝します。
国連事務総長パン・ギムン氏のGlobal Education First
Initiative(世界教育推進活動)と国連世界教育特使ゴードン・ブラウン氏と国連総会
議長ブク・ジェレミック氏の活動を、私は全面的に支持します。みなさんのたゆまな
いリーダーシップに感謝します。みなさんはいつも、私たち全員が行動を起こすきっ
かけを与えてくれます。
親愛なる少年少女のみなさんへ、つぎのことを決して忘れないでください。マララ・
デーは私一人のためにある日ではありません。今日は、自分の権利のために声を上げ
る、すべての女性たち、すべての少年少女たちのためにある日なのです。
何百人もの人権活動家、そしてソーシャルワーカーたちがいます。彼らは人権につい
て訴えるだけではなく、教育、平和、そして平等という目標を達成するために闘って
います。
何千もの人々がテロリストに命を奪われ、何百万もの人たちが傷つけられています。
私もその1人です。
そして、私はここに立っています。傷ついた数多くの人たちのなかの、一人の少女で
す。
私は訴えます。自分自身のためではありません。すべての少年少女のためにです。
私は声を上げます。といっても、声高に叫ぶ私の声を届けるためではありません。声
が聞こえてこない「声なき人々」のためにです。それは、自分たちの権利のために闘
っている人たちのことです。平和に生活する権利、尊厳を持って扱われる権利、均等
な機会の権利、そして教育を受ける権利です。
親愛なるみなさん、2012年10月9日、タリバンは私の額の左側を銃で撃ちました。私
の友人も撃たれました。彼らは銃弾で私たちを黙らせようと考えたのです。でも失敗
しました。私たちが沈黙したそのとき、数えきれないほどの声が上がったのです。テ
ロリストたちは私たちの目的を変更させ、志を阻止しようと考えたのでしょう。しか
し、私の人生で変わったものは何一つありません。次のものを除いて、です。私の中
で弱さ、恐怖、絶望が死にました。強さ、力、そして勇気が生まれたのです。
私はこれまでと変わらず「マララ」のままです。そして、私の志もまったく変わりま
せん。私の希望も、夢もまったく変わっていないのです。
親愛なる少年少女のみなさん、私は誰にも抗議していません。タリバンや他のテロリ
ストグループへの個人的な復讐心から、ここでスピーチをしているわけでもありませ
ん。ここで話している目的は、すべての子どもたちに教育が与えられる権利をはっき
りと主張することにあります。すべての過激派、とりわけタリバンの息子や娘たちの
ために教育が必要だと思うのです。
私は、自分を撃ったタリバン兵士さえも憎んではいません。私が銃を手にして、彼が
私の前に立っていたとしても、私は彼を撃たないでしょう。
これは、私が預言者モハメッド、キリスト、ブッダから学んだ慈悲の心です。
これは、マーティン・ルーサー・キング、ネルソン・マンデラ、そしてムハンマド・
アリー・ジンナーから受け継がれた変革という財産なのです。
これは、私がガンディー、バシャ・カーン、そしてマザー・テレサから学んだ非暴力
という哲学なのです。
そして、これは私の父と母から学んだ「許しの心」です。
まさに、私の魂が私に訴えてきます。「穏やかでいなさい、すべての人を愛しなさい」
と。
親愛なる少年少女のみなさん、私たちは暗闇のなかにいると、光の大切さに気づきます。
私たちは沈黙させられると、声を上げることの大切さに気づきます。同じように、私
たちがパキスタン北部のスワートにいて、銃を目にしたとき、ペンと本の大切さに気
づきました。
「ペンは剣よりも強し」ということわざがあります。これは真実です。過激派は本と
ペンを恐れます。教育の力が彼らを恐れさせます。彼らは女性を恐れています。女性
の声の力が彼らを恐れさせるのです。
だから彼らは、先日クエッタを攻撃したとき、14人の罪のない医学生を殺したのです。
だから彼らは、多くの女性教師や、カイバル・パクトゥンクワやFATA(連邦直轄部
族地域/パキスタン北西部国境地帯)にいるポリオの研究者たちを殺害したのです。
だから彼らは、毎日学校を破壊するのです。
なぜなら、彼らは、私たちが自分たちの社会にもたらそうとした自由を、そして平等
を恐れていたからです。そして彼らは、今もそれを恐れているからです。
私たちの学校にいた少年に、あるジャーナリストがこんなことを尋ねていたのを覚え
ています。「なぜタリバンは教育に反対しているの?」。彼は自分の本を指さしながら、
とてもシンプルに答えました。「タリバンはこの本の中に書かれていることがわからな
いからだよ」
彼らは、神はちっぽけで取るに足りない、保守的な存在で、ただ学校に行っているとい
うだけで女の子たちを地獄に送っているのだと考えています。テロリストたちは、イス
ラムの名を悪用し、パシュトゥン人社会を自分たちの個人的な利益のために悪用してい
ます。
パキスタンは平和を愛する民主的な国です。パシュトゥン人は自分たちの娘や息子に教
育を与えたいと思っています。イスラムは平和、慈悲、兄弟愛の宗教です。すべての子
どもに教育を与えることは義務であり責任である、と言っています。
親愛なる国連事務総長、教育には平和が欠かせません。世界の多くの場所では、特にパ
キスタンとアフガニスタンでは、テロリズム、戦争、紛争のせいで子どもたちは学校に
行けません。私たちは本当にこういった戦争にうんざりしています。女性と子どもは、
世界の多くの場所で、さまざまな形で、被害を受けています。
インドでは、純真で恵まれない子どもたちが児童労働の犠牲者となっています。ナイジェ
リアでは多くの学校が破壊されています。アフガニスタンでは人々が過激派の妨害に長
年苦しめられています。幼い少女は家で労働をさせられ、低年齢での結婚を強要されま
す。
貧困、無学、不正、人種差別、そして基本的権利の剥奪――これらが、男女共に直面し
ている主な問題なのです。
親愛なるみなさん、本日、私は女性の権利と女の子の教育という点に絞ってお話します。
なぜなら、彼らがいちばん苦しめられているからです。かつては、女性の社会活動家た
ちが、女性の権利の為に立ち上がってほしいと男の人たちに求めていました。
しかし今、私たちはそれを自分たちで行うのです。男の人たちに、女性の権利のために
活動するのを止めてくれ、と言っているわけではありません。女性が自立し、自分たち
の力で闘うことに絞ってお話をしたいのです。
親愛なる少女、少年のみなさん、今こそ声に出して言う時です。
そこで今日、私たちは世界のリーダーたちに、平和と繁栄のために重点政策を変更して
ほしいと呼びかけます。
世界のリーダーたちに、すべての和平協定が女性と子どもの権利を守るものでなければ
ならないと呼びかけます。
女性の尊厳と権利に反する政策は受け入れられるものではありません。
私たちはすべての政府に、全世界のすべての子どもたちへ無料の義務教育を確実に与え
ることを求めます。
私たちはすべての政府に、テロリズムと暴力に立ち向かうことを求めます。残虐行為や
危害から子どもたちを守ることを求めます。
私たちは先進諸国に、発展途上国の女の子たちが教育を受ける機会を拡大するための支
援を求めます。
私たちはすべての地域社会に、寛容であることを求めます。カースト、教義、宗派、皮
膚の色、宗教、信条に基づいた偏見をなくすためです。女性の自由と平等を守れば、そ
の地域は繁栄するはずです。私たち女性の半数が抑えつけられていたら、成し遂げるこ
とはできないでしょう。
私たちは世界中の女性たちに、勇敢になることを求めます。自分の中に込められた力を
しっかりと手に入れ、そして自分たちの最大限の可能性を発揮してほしいのです。
親愛なる少年少女のみなさん、私たちはすべての子どもたちの明るい未来のために、学
校と教育を求めます。私たちは、「平和」と「すべての人に教育を」という目的地に到
達するための旅を続けます。誰にも私たちを止めることはできません。私たちは、自分
たちの権利のために声を上げ、私たちの声を通じて変化をもたらします。自分たちの言
葉の力を、強さを信じましょう。私たちの言葉は世界を変えられるのです。
なぜなら私たちは、教育という目標のために一つになり、連帯できるからです。そして
この目標を達成するために、知識という武器を持って力を持ちましょう。そして連帯し、
一つになって自分たちを守りましょう。
親愛なる少年少女のみなさん、私たちは今もなお何百万人もの人たちが貧困、不当な扱
い、そして無学に苦しめられていることを忘れてはいけません。何百万人もの子どもた
ちが学校に行っていないことを忘れてはいけません。少女たち、少年たちが明るい、平
和な未来を待ち望んでいることを忘れてはいけません。
無学、貧困、そしてテロリズムと闘いましょう。本を手に取り、ペンを握りましょう。
それが私たちにとってもっとも強力な武器なのです。
1人の子ども、1人の教師、1冊の本、そして1本のペン、それで世界を変えられます。教
育こそがただ一つの解決策です。エデュケーション・ファースト(教育を第一に)。
ありがとうございました。』
エデュケーション・ファースト(教育を第一に)!
賛成!
だけど「自主性を尊重する教育」に限ります…