15番目の世界遺産登録〜小笠原諸島〜
今朝のニュースで小笠原諸島の登録決定の模様が流れていました。
小笠原諸島・・・6日に一度の船で25時間かかる、世界一遠い島
かもしれない!?
実は、私の新婚旅行は小笠原諸島の父島と母島でした。15年も前
になります。
ワンスパン6日なので「今をなくして、いくチャンスは無い」と、
小笠原行きを決めました。しかも当時は、今よりも、3時間ほど
余計にかかっていました。外国に行くよりも難しいでしょう?
「飽きないの?」と思うかもしれませんが、私は海ばかりぼーっと
見ていても平気でした。そんな何もしない時間はかえって癒され、
むしろ大好きです。時々船長さんが「前方◯時の方向にクジラがい
まーす。」なんて放送を流してくださったりして(しかし、まぁ、
雨の船旅は最悪だろうと思いますよ。絶対船酔いすると思うし。)
まず初めに母島に行きました。母島では民宿に泊まり、洞窟探検に
行きました。ガイドさんは現在母島のユースホステルを経営なさっ
ている田澤さんです。
山を1時間くらい登って、そこからヘッドランプだけが頼りの真っ
暗闇の洞窟へ入りました。夫はわりと筋力があるので良かったので
すが、私にはキツかった〜!!腕の力だけで体を持ち上げなくちゃな
らない垂直の細穴があったり、暗闇の恐怖もあり、ヘロヘロ。でも
本当に良い記念になりました。全身泥だらけの二人が、満面の笑顔
でポーズをとっています。
また父島では、シーカヤックを初体験しました。これも私は大変で
した〜。夫は川でカヤックの体験があり、わりと勘が良かったみた
いですが、私ときたら、カヤックのパドルを漕ぐセンスが全く無い
みたいなんです・・・。でも、何とか送れ遅れで付いていき、沈ん
だ戦艦の近くでスノーケリングをし、港の近くの素晴らしい”えだ珊
瑚”の海を散策し、すっかり堪能しました。
まあ、今言ったように、私は付いていくのさえやっとこさっとこで
したので、夫は優雅に海面にプカ〜っと浮かんだウミガメを見たり
したようでしたが、私は見られず!それだけは悲しかったです・・。
けれども母島で、その15年前でさえ、島の固有種の木や草、貝や
昆虫が次々と危機に面している、と説明を受けました。外部から、
つまり私たちのような観光客を始め、運搬している荷物などから、
外敵が知らないうちに入り込み、植生を変え、昆虫を食われ、いず
れは生態系に影響が出始めるのではないか、と。
世界遺産、登録されるということは確かに誇りですし、島の観光に
とっても「売り」になるでしょう。
けれども、先に登録された屋久島などを見ても、溢れる観光客の対
応がしきれず、屋久杉の皮を剥がされ、地面は踏み固められ、山は
登山客の糞尿で汚れ、「本当にこれで良いのか」と思わされる問題
が多くなっています。
環境が素晴らしい、ということは、それこそ世界の環境に貢献して
いるのですから、是非その環境が守られるように、何らかの観光客
対策を講じることを望みます。
病人を運ぶ手段さえ確立したら、観光客は船便しかないよ、という
場所が、世界に一つくらいあっても良いんじゃないかしら。
こんな考えは、都会人の身勝手な傲慢・・・でしょうか。