サラワクの話6 〜私が訪れたジャングルの村〜

地震のことがあってから、全くご無沙汰していたジャングルの話。

ちょっと再開してみようと思います。


蔵のギャラリー・喫茶 結花(ゆい)は、明治8年築の見世蔵を移築した建物です。

135年ほど経った建物は、空気感が違っていて、おいで下さったお客様の殆どが

「心地良い」「癒される」と感じてくださいます。

それは、無垢の木がたくさん使用された建物だから。そして、長い年月が経ってい

るから・・・。

建築に使用される木が育つのに必要な年月が50年〜60年なので、住宅の寿命を

もっと伸ばさなければ、森はいつか無くなってしまうのです・・・。


さて、ロングナピールの思い出。

ここからは、思い出すままに書いてみます。


ロングナピールでは「ダヤン」という名前をもらいました。

英語ならダイアナ?でしょうか。

ですので、村の人達からは「ダヤン」と呼ばれていました。

「ダヤン、マンディ!(マンディは”水浴び”)の意」なんて声がかかり、女の子たち

と水浴びしたり。


楽しかったなあ・・・。


結婚式という大きなイベントがあるのと、私たち日本人のお客が滞在するというの

で、ガソリンを街で買って運び、夜は明かりが灯っていましたが、村には電気が通っ

ていないので、普段はランプのような小さな明かりを利用しています。

確かに、文明的なものは何も無い。

でも、誰かがギターをポロンと弾くと、いつの間にかそこに人が集まり、歌をうたう。

とても平和な空気が流れていました。

私からは日本の子守唄「中国地方の子守唄」「五木の子守唄」などをプレゼントし

ました。

「無い」ということは、「別のものがある」ということ・・・なのかもしれません。


一方、知らないことは罪だな〜と思ったこともありました。

例えばゴミ。

その昔、ジャングルには石油製品などもちろん無かったので、彼らは何でもゴミは

川へ流してきたのです。

でも、街へ出て現金を稼いだり、お土産を買ってくるようになると、当然ビニール

ゴミが出ます。それもこれもみーんな流していました。

私は「このビニール、どこに流れ着くか知ってる?」と聞いてみました。

ビニールはやがて海に流れ着くこと。水に溶けないこと。海亀がクラゲと間違えて

食べたら、お腹に詰まって死んでしまうこと・・・

今思えばおこがましかったかな〜と思いますけど、片言の英語で彼らに伝えました。

彼らに「ウミガメ」という生き物が分かったかは不明ですが、聞いていた人達は、

たいそう驚いた様子で「ヘぇ〜!」と聞いてくれました。


それから、これはちょっと書きにくいことですが・・・

女性は”生理”の強さが強烈になります!

帰国後、ジャングルに行った経験がある女性数人に聞いてみたのです。そうしたら

「生理が凄かった」という女性は、私だけではなかったのです。

まあ・・・詳しくは書けませんが。

とにかく「ジャングルが」なのか、「熱帯地方が」なのかはわかりませんけれど、

体中の”エネルギー”とか”気”のようなものが、とんでもなくグワッと涌いてくるよう

な感じなのです・・・。

そう言えば、伐採中の原生林にも行きましたが、木から葉っぱから、何もかもが大

きいですよね〜。あれはきっと、エネルギーの大きな証拠なのではないでしょうか。


ちなみに、ロングナピールの女性に「チャームナップ」が人気でした。「これが一

番いいのよ〜」と教えてくれました。


さて、彼らは今ではキリスト教の信者です。村にも教会がありました。

大昔は多神教だったと聞いていますが。

早朝目が覚めると、空が白くなって、間もなく朝がやってくる気配の時でした。

ベランダ(なのかな?)に出ると、教会から何やら聞こえてくる。

初めはお祈りの小さな声でしたが、だんだんノリノリになってきて・・・

「ハレルーヤァー!」

なんかジャングルっぽい??

でも、この風景がその音とともになんとも幻想的で、私は朝のジャングルがとても気

に入りました。


・・・この続きは、またいつか。